こんにちは。
7月の第二回つどいばスタッフ研修会に参加させていただきました、こうへいです。今日はその報告をさせていだきます。
7月にしては涼しい、風が心地よい曇り空の日に、京都のしんらん交流会で研修が行われました。
会場の部屋に入ると穏やかな気持ちになれるようなBGMが流れていて、ネームカードにイラストを描いたりデコレーションができるようにペンやシールなどが用意されていてほっこりしました。準備してくださっていたスタッフの方々もやわらかな表情で、はじめての参加でしたが安心できました。
少人数でスタートし、「今の心身の調子を空模様で表す」というチェックインから始まりました。それぞれ自分の心がどんな状態か考えながら、ゆっくりと言葉にしていました。
そして、今回の研修の目的の説明がありました。今回の目的は、つどいばの実際のプログラムを体験して、自他のグリーフに触れ、そのなかから生まれてくるものを体験してつどいばの価値、あり方を学ぶというものでした。
今日の研修の流れの説明と、リヴオンのグラウンドルールの確認のあとで、第一回の研修のふり返りと、宿題の共有を行いました。宿題は、自分の経験に基づいた喪失体験を想定し、必要だと感じるグリーフサポートについて語るというものでした。宿題の共有を通して、その日の研修に参加したメンバーが、どのような経験からグリーフケアに関心を持つに至ったのかも、なんとなくですが知れたような気がしました。
続いて開催前のつどいばが始まる前の会場を見学させてもらいながら、あゆみさんから、実際のつどいばの様子についてお話を聞きました。はじめに今日のつどいばをどんな時間にしたいかを参加者に尋ねて、希望に合わせてプログラムの内容を変えることもあるという話が印象的でした。
研修部屋に戻ってから、つどいばで大事にしていることをごっちゃんさんに話していただきました。無理に話さなくてもいい、「今は話せないな」という気づきにも価値があるという言葉に共感しました。
次に折り紙を使ったハートのワークをしました。色とりどりの折り紙をちぎって画用紙に貼り付けていき、「なくした存在に思いを向けて感じること」「今この瞬間の自分の気持ちや、最近の心の状態」などを、ちぎり絵という形で表現しました。喪失体験を言語化したり、ストーリーを自分のなかで組み立てるという作業は何度もしていたのですが、フィーリングに焦点を当てて、感じたものをそのまま色や形で表す、という作業は初めてで、感じたことのない気持ちになりました。皆さんそれぞれ、時間を忘れるくらいに没頭していました。
終わってから、自分たちが作った作品をシェアしながらつくりながら感じたこと、思い返したことを共有してから、アートワークを行うときにポイントになる言葉を学びました。非言語のワークに取り組んだあとで気持ちをジャーナリング(言語化)することで、それまで気づいていなかった思いに気づくことができるんですね。
続いて、互いに聴きあう時間に入りました。ティンシャとともに、それぞれが好きなタイミングで、亡くなった人や、グリーフを感じた人のことや、その人との思い出などを語りました。沈黙も大事な時間だということを最初に示してくれていたので、自分が話そうと思ったタイミングで話すことができました。また、他の方のお話や、感情に触れることで、辛い経験なのですが、自分自身の感情の幅が広がるようで、不思議と豊かな気持ちにもなりました。
感想を共有したあとは、身体ほぐしでリフレッシュしました。周りの人や自分の大事な経験を聴いたり話したりしていると集中して体が凝ってしまうので、こうしてほぐすのは大事ですね。
休憩をはさんで、次のワークは「うろ覚えお絵描き」。
ピカチュウとムーミンを、思い出しながら描きました。何度も見たことがあるキャラクターのはずなのに全然描けなくて、自分の描いた似ていない絵を見て笑ってしまうくらいだったのですが、他の人も似ていなくて安心しました。
気持ちがほぐれたところで、当事者ミーティングを行いました。参加者がいま「気になっていること」「困っていること」「実現したいこと」を周りの人に話し、みんなで一緒に解決策を考えるというワークです。最初に扱いたいテーマを複数出してから、今回扱いたい一つを決め、その内容について他の人がたくさん質問をし、掘り下げていきます。同時にテーブルのうえに置いた画用紙に、ファシリテーショングラフィックでどんどん質問や答えを書いていって可視化していきました。
それから周りの人が解決策のアイデアをたくさん話していきました。みんな自分事のように熱心に考えていて、テーマを出した人の悩みを解決するために一生懸命になっていたのがとても良かったです。ワークという形ではありますが、悩みについて一緒に考えてもらうことで、大事にされている感覚を持てるものだなあと感じました。
少し時間が押していたので、片付けをしてから建物の外で、最初と同じように今の心身の状態を空模様で表してチェックアウト。
自分の話をたくさん聞いてもらって、他の人の話もたくさん聞かせてもらうことができて、とても温かな気分になる研修でした。