令和元年十月二十二日 僧侶のためのグリーフケア関西 プレ講座
雲松寺住職 髙島 正哲がレポートします。
天皇陛下御即位、正殿の儀の日に京都は東本願寺 同朋会館にて
僧侶のためのグリーフケア関西 プレ講座が開催されました。
当日は秋晴れ素晴らしい天気に恵まれ京都駅から意気揚々と会場へと向かいました。
プレ講座には関西一円からご住職、副住職、坊守それぞれの立場でご遺族に関わられている方々がご参加されました。特に今回は男女半々の参加者という構成での開催となりました。
講座はまず参加者、講師みんなで円になり、チェックインから始まります。
チェックインでは、それぞれ順番に自己紹介、今の気持ちを色に例えると何色か、そして講座を受けるにあたっての想いを短い時間でお話ししました。
お互いの自己紹介が済み、それぞれの想いを共有したところから、非常に和やかな雰囲気のまま講義に入っていきました。
講義は「グリーフの基礎を学ぶ」がテーマで、グリーフについて体系的に学びました。
今回はプレ講座ということもあり時間の制約も厳しいので、講義の内容はギュッと圧縮版でしたが、グリーフに対する今までの思い込みに新しい発見がありました。連続講座では、より踏み込んだ内容や具体的な事が学べるのは、楽しみです。
講義の最後に短い時間ですが、グリーフワークの体験を行い、それぞれに「過去になくした物になる」というユニークなワークを参加者同士初対面の方も多い中熱心に取り組みました。
休憩を挟んでロールプレイ
ファシリテータの説明の後3人一組に分かれ予め渡されたシナリオに従い遺族役、僧侶役観察者役でロールプレイ。お芝居になると思いきや、どこのグループも真剣そのもの。グリーフの現場さながらの緊張感。その後グループ内での振り返り。お互いの感想やアドバイスを共有。全体での共有、コメント解説その後セルフケアをしました。
ロールプレイを終えての参加者の感想
「普段僧侶としてご遺族から直接評価や感想を言われることは少ないので、とても貴重で有意義なワークでした」
「遺族役をしてみて、ご遺族が僧侶にもっと深く聞いて欲しい事が有る事に気づきました」
「ロールプレイは難しく苦手と思っていたが、やってみて面白く、気付きが多かった」
ワークの終わりに「聴く」ということについての講義。僧侶寺族にとって檀家さん門徒さんのお話を伺う機会は非常に多く、そこに臨む姿勢、目線、態度等重要な要素であることを学びました。また、グリーフを抱えた人と接する中で、こちらが、グリーフを抱えた人の感情や反応に色々とジャッジしない、つまり「ままに」受けとめていくということが大切であると気づかされました。
休憩の後、僧侶のためのグリーフケア講座 卒業生による実践事例紹介
名古屋の講座を修了されて6年になる先輩の大河戸悟道さんの、日々のご葬儀や法務で実践されている事例について詳しくご紹介いただきました。
初めはただ真面目に法要に取り組むといったところから始まったそうですが、この6年で様々な試行錯誤をされ、次第に磨き上げられてきた内容はただ、法要を取り仕切る役目というのではなく、お葬式だけでなく、ご遺族にどう寄り添うのかを工夫された証しでした。
寄り添うためには相手を知らなければならない、そこに注力している。ご遺族を孤立させない。温かさを感じるお話でした。
実践事例後の質疑応答も目に見える形で事例をお示しいただいたので、具体的な質問が飛び交い学びが深まりました。
実践事例を聞いた感想より
「実践事例は自坊でも新たに取り組めそうなこともあり、大変参考になりました」
「お寺とご遺族との関係性を大切にされる具体的な方法を教えていただき大変参考になった」
4時間のプレ講座は内容がとても充実していて、アッという間に時間が過ぎてしまいました。休憩時間内も自然に輪ができ、同じように真剣に学びの場を求めて参加している人同士はポジティブな関係を築きやすい雰囲気でした。
プレ講座を終えての参加者の感想 より
「連続講座ではより深い内容を学べるでしょうから今から本講座が楽しみです」
「丁寧にお話しいただき、ありがたかった。とても居心地の良い雰囲気と時間で4時間があっという間でした」
「参加して良かったです。よそのお寺さんの取組みはとても参考になります」
「連続講座を終了した時の自分の変化が今から楽しみです」
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プレ講座に参加されていなくても、本講座のお申込みはできます。
いよいよ関西は11月14日より、本講座が開講します。
残席が関西は5席、東京は3席になります。
福岡は満員御礼です!
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