名古屋 ファシリテーター養成講座第4講

みなさん、こんにちは。

のぶです。ファシリテーター養成講座の会場となっている久遠寺の副住職です。会場なので移動時間はありません(笑)みんなが気持ちよく学びができるように、安心な場になるようお迎えしています。

学びが始まる時間は、午前11時。いろいろ準備をしても時間が余る、、、みんな早くこないかな、と待ち侘びる気持ちを抑えながら講座がもう3回も終わってしまいました(笑)ムズムズしたせいもあって思い切って「早く来れる人はいろいろ話しをしましょう」とみんなに呼びかけてみました。ちなみにこの集まりには名前はまだありません。最有力候補は、りょうちん命名「あさのやつ(笑)」それくらいゆるく集まる会なのです。

開始の1時間半前、9時半過ぎからポツポツと集まってくれるみんな。何事もまずは「やってみなはれ。」の心意気が大好きな私、ワールドカフェ形式で話ができたらいいな、と目論んではいましたが、必ずしもそこにこだわることもせしないでおこうと心に決めておりました。そして、来てくれたみんなからそれぞれにチェックイン。続けて近況報告もしてもらいました

そこでふじみんのチェックイン。最近起こった自分の体験からみんなに相談があり、それぞれに思うことを共有し始めました。「いや、待って、、、、もうちょいこうしてこうやってこうしたいんだけどーーーーーー」と心で思いながら、何も制約なしに語らうことができるのもまた安心安全な場の証拠(笑)ファシリテーター役としては全くコントロールはできませんでしたが、思い思い話せた方がみんなの距離感が縮まる。結果として、ふじみんの相談にそれぞれに答えながらの良い場となった気がしています。とは言え、講座前に頑張りすぎると元も子もないので、講座開始15分前の10時45分に切り上げ、本講座へ。

 

今回は、「セルフケア」の学びです。受講する前は、「セルフケアだから時間が経つにつれ、ケアされていく自分を感じることができるのだろうな」とウキウキの気分でスタートしましたが、終わってからの感想は、、、、、「セルフケア、超疲れるやん!」でした(笑)なぜそう思ったかは順を追ってお話しできたらと思います。

 

今回も「いのちの学校」講座を元に受講しながら、その中身を追っていくスタイルです。今回受講した内容をざっくりと。

・HWの共有

・ジョハリの窓

・ハイポイントインタビュー

・Who are you?

・セルフケアのこと

・セルフケアの地図

などを学んだわけですが、今回もいつも通りの学び→ワークと怒涛の内容でとても切り替えが重要なのです。受講内容を全てお伝えできたらと思うのですが、ただでさえすごい量の内容なのでとんでもないながーーーーーーーい投稿になります。それは避けなければならないので(私が大変なので(笑))、私自身が特に印象に残ったポイントを講座の順を追いながらいくつかご紹介していきますね。

 

まず、ジョハリの窓。これ、カードゲームです(笑)でもただのゲームではありません。このゲームは、アメリカのジョセフとハリーという2人の心理学者が研究した「対人関係の置ける気づきのグラフモデル」の通称で、「自分は周りの人の目にどんな風に映っているか」ということと、「自分自身はこう思っている」というズレや一致を知ることができるゲームなのです。(すごく面白い、気になる方は検索してみてください。私たちはファシリテーターごっちゃんが模索&精査してくれたのでとてもスムーズに楽しむことができました!)

例えば、

Q、暇なときに私がよくすることは?

1、音楽・読書 

2、スポーツ 

3、ドライブ 

4、寝る・何もしない

5、テレビ・インターネット・映画

 

5〜7人くらいのグループでゲームをしますが、私がQのオーナーであればあらかじめ1〜5の答えを用意しておきます。そして、まず私以外の人にどれが当てはまるか「せ〜の!」で当ててもらった後、自分の答えを打ち明けます。実際、私はこの問いに対して5のインターネットを胸に秘めていましたが、周りのみんなが私に対しての印象は1であったり、2であったり、、、と答えはバラバラ(笑)本当に印象がそれぞれ違うのだな、と感じることができました。

このゲームから「私の知らない私」を知ることができるわけです。

Open self・・・他者と自分に公開している自分

Blind self・・・自分は知らないが他者は知っている自分

Hidden self・・・自分は知っているが他者は知らない自分

Unknouwn self・・・誰からも知られていない自分

そして、ゲームを通して、4つの側面を持って人はそれぞれ誰かとコミニケーションを取っている、という考え方を教えてもらいました。「私の知らない私」を見つける楽しさが講座始めからどんどん押し寄せてきます。

次に「Who are you?」というワークで、簡単なやり取りを通して「自分自身をどう捉えているか」を探っていきます。

2人1組となり、「答える人」と「問いかける人」に分かれます。問いかける人は、同じ質問「Who are you?」つまり「あなたは何者ですか?」を繰り返すのみ。たかだか2分?3分?くらいのことですが、意外にも自分の思っていないことが照らし出され、さらには掘り出されることでなんだか追い込まれる感じさえしてしまったのです・・・。

   

私のお相手はげんりゅうさん。4年前の僧侶のためのグリーフケア講座で共に学んだお仲間でもありますし、ことあるごとに顔を合わせおおよそお互いのことはわかっている仲です。

G(※げんりゅうさん)「あなたは何者ですか?」

N(※のぶ=私)「3人の男の子の父親です。」

G「あなたは何者ですか?」

N「久遠寺の副住職です」

G「あなたは何者ですか?」

N「めんどくさがりやです」

G「あなたは何者ですか?」

N「楽しいことが好きです」

G「あなたは何者ですか?」

N「お昼ご飯が早く食べたいです・・・・」

G「あなたは何者ですか?」

N「困って何も出てきません、、、、」

G「あなたは何者ですか?」

N「・・・・・」

との具合でどんどん追い詰められる感覚に(笑)げんりゅうさんがいじめてきているのではないことは重々承知していても、「あなたは何者ですか?」「あなたは何者ですか?」「あなたは何者ですか?」と何度も聞かれるうちに、いやいや、なんだか心模様がモヤモヤと。私が思っていたセルフケアとなんだか違う、、、、もっと晴れ晴れしい、いや爽快になるはず、上向きになるのでは、、、、しかもワークをすれば、なんだか恥ずかしいし、いろいろ答えなきゃいけないし、追い込まれるし、、、ムムムッ。

 

自分に向き合ってからの「ハイポイントインタビュー」。自分の経験してきたことで、この瞬間は最高だったということを打ち明ける恥ずかしさも感じながら、いずみんとペアになりお互いのハイポイントを聴きあいました。お互いのことを知り合えるだけでなく、どう聞いたら話しやすいか、話してもらったことをどう紡ぐか、またどのような言葉を選べば相手により伝えれるか、を短い時間で感じることができました。

 

休憩を挟みながら、多少なりとも気持ちを盛り返しながら、ここでようやく「セルフケア」の解説。セルフケアとは、唯一の定義があるわけではなく、原義に立ち返るならば

Self = 自分自身を

Care = 大切にする、気にかける

ということ。そう定義される中でリヴオンでは2種類の考え方を教えていただきました。

調子が落ちているときに、セルフケアをすることによって回復させたり、これ以上は落ちないように保つ「回復・保つ型」

今の調子はときに落ちていることはないけれど、セルフケアをすることによってさらに調子が良くなったり心地よくなる「もっと元気型」

どちらにも共通して言えること大切なことは「自分自身の状態に目を向けて気づくこと」

さらに気づく力の大切さがどういうものかを紹介してくれました。

「自分がどういう状態か。他者がいるのであれば、その人に対してどういう感情を抱いているか。」このように自分自身を俯瞰した目線を持つことで、自分が抱いている感情と距離を置いて、冷静になることができるわけです。このように気づく力があれば、今私自身がどういう状態か、セルフケアが必要な状態かも知ることができる、というのです。

では、なぜそんなにセルフケアが大切だと思いますか?と聞かれると、率直に私は「気持ちが落ちてばかりでは何事も進めないから」「いま気付いていないことに気づくことができるかもしれないから」そんな答えが出てきました。いろいろな意見を受け止めた中でリヴオンが大切にしていることは2つあります。

「自分自身の生きやすさ」

「他者への関わり」

①は、日常的に自分の状態に気づき、セルフケアをすることで、しんどさや、疲労感、燃え尽きなどを軽減したり、深刻化することを防ぎ、日々の生きやすさにつなげます。

②は、自分のケアが足りないと、他者との関わりでしんどくなることがあります。特に傷つきや痛みを抱えている人にとっては、自分よりも疲れている人やしんどそうな人にはなかなか頼りにくいもの。また自分自身に与えているケアの質が、他者との間に生まれるケアに深く影響することもあります。

①にしても②にしても大切なことは、セルフケアは自分と他者、どちらにも影響がある、ということを学ぶことができました。

 

セルフケアの本質を学び、次は自分自身のセルフケアの傾向を知るワーク、を行いました。それぞれに行なっているセルフケアを模造紙に貼っていくワーク。模造紙には、縦軸に身体的⇄内面的、横軸に1人で⇄人と、に分けられ、自分の行なっているセルフケアの傾向を探りました。

自分のケアの傾向を知ることができることと、みんながどんなセルフケアをしているか、またどの傾向に当てはまるのか、同じケアでも意味合いが違うものもあり、それぞれの趣向を面白く感じることができ、次はこのセルフケアをやってみようとのことも。とても有意義で楽しい時間となりました。

 

最後にセルフケアマップの作成。たくさんの雑誌、どこかわかならい地図、ハサミ、のり、ペンを使って自分自身のセルフケアの道筋を立てていくマップづくり。

 

以前にも作ったこともありましたが、どのようなマップにしたか記憶になく。。。ただ思うままに雑誌を次から次へとめくり、破り、ハサミで切る、ペンを走らす、と作業しましたが、終わりの合図もあっという間。およそ30分ほど時間がありましたが、こだわればこだわるほど足りないと感じる時間でした。

作り終わったら、2人1組でマップの共有。

 

 

実際に私がセルフケアの手がかりとしたのが

1、自分に誠実であること

2、他者に寛容であること

3、創造力に溢れること

をあげてマップづくり。ちょっと自分としては背伸びしたなとの希望的観測もありますが、これが全てできたときに自分自身を大切にできる道筋を歩めたと実感できるかな、とも思っています(笑)

ちなみに講座後、4年前の講座で作ったマップも見てみると、、、、

少し変化が生まれています。これも前向きにこれている証拠かな、と自分自身に納得してみました。

学び→ワーク→学び、、、と続けた講座最後に出されたクロージングQは、「今日残り1日でできるセルフケアを3つ考えてみてください。」頭に浮かんだのも3つ。「ビールを飲む!・子どもの寝顔を見る!・妻をねぎらう!」これに尽きました。そして私の体力も尽きました(笑)セルフケアの学びは、相当のエネルギーを消費、、、、ほんとに疲れる、、、、でも前向きに捉えるならば疲れた分、「自分の知らない私」に出会えたのかも、いや出会ったから疲れたのだろうと思います。

しかしながら、「自分の知らない私」を知ることで今の状態をできるだけ俯瞰してみることで最適なケアを選択できる、道筋がたてれる、と今日の学びを本当に充実していました。疲れましたが(笑)まだ他にもお伝えしたいことは山ほどありますが、ただでさえ山盛りな講座だけに全てをお伝えできませんし、消化もできていないのが実情です(笑)でも少しでもお伝えできたならば嬉しいですし、これをきっかけにグリーフケアに興味が湧いてくだされば幸いです。

さて、こうして前回を振り返る間に次回講座が迫ってきました。またセルフケアをしっかりして、次回講座に向かうべく万全の体制を整えたいと思います。

 

のぶ拝