一般社団法人リヴオンは2024年3月より、「グリーフケア講師養成講座」を開講します。
この講座は、全14講の連続講座でグリーフについて深く総合的に学び、その内容を講師として多くの方に伝えるためのあり方や技術を学ぶことができます。
2023年に開講した「グリーフケア基礎講座 オンデマンド」からさらに内容を深化させ、リヴオンの目指す「グリーフケアが当たり前にある社会の実現」にというビジョンに共感し、ともに目指す仲間を増やしたいとの願いで、「グリーフケア講師養成講座」を開く運びとなりました。(現地・オンライン併用)
リヴオンは2009年に設立して以来、行政、学校、寺院、医療機関などでの講演など、これまで多くの場に講演や研修に呼んでいただき、「グリーフ」の学びをお届けしてきました。これから、さらにより多くの方にグリーフに関する知識を伝え、ワークを通じた学びを体験していただくことは、リヴオンの描く未来「グリーフケアが当たり前にある社会」に着実に近づいていくと信じています。そのためにも、リヴオンのビジョンに共感し、様々な立場から、グリーフのことを伝え広めていく仲間を求めています。
本講座では、座学で知識を学び、インプットするだけではなく、実際に受講生自身が学んだ内容をアウトプットし、受講生が想定する届けたい相手に、どのようにグリーフのことを伝えていくのがよいのか、講師と、仲間たちからフィードバックを受けることができます。一見すると伝えにくいグリーフを、どのような問いかけ、ワークを交えながら、伝えていくのか、学ぶ機会や場を提供する(届ける)ための方法や、グリーフを扱う際に「大切にしたいあり方」を学ぶことができます。
講座の開講に先立ち、講座の概要と、講座のエッセンスを体験できるプレ講座を開くこととなりました。「グリーフケア講師養成講座」のご受講を検討される方は以下の詳細をご一読のうえ、まずはぜひプレ講座にご参加ください。
こんな方におすすめ
☑ グリーフについて「言葉で誰かに伝える力」を身に着けたい方
☑ グリーフに関する講演内容やカリキュラムの作り方を学びたい方
☑ 仲間と学ぶことで的確なフィードバックをもらい、自分の話し方や内容を磨きたい方
☑ 講師としてのあり方や立ち居ふるまい方を学びたい方
開催概要
日程 |
2024年3月12日(火)~11月9日(土) 全14講・オンラインの回:18:00~20:30
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会場 |
オンラインと現地での併催※ハイブリッド型の講座ではありません
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対象 |
次のリヴオン主催の講座を修了したもの・グリーフケア基礎講座(オンデマンド or オンライン) 他団体主催の事業で対象となるもの・埼玉日蓮宗青年会 青年僧のためのグリーフケア連続講座
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定員 |
12名※定員を超える申し込みがあった場合は、先着順とさせていただきます。 |
受講料 |
14,500円/回×14回=203,000円+税=223,300円※分割払いのご相談もお受けします
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修了要件 |
以下の条件すべてを満たすこと・講座日程のうち計11回以上の出席
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プレ講座 概要
日程 |
2024年2月1日(木)
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会場 |
オンライン※Zoomミーティングでの開催 |
対象 |
本講座の対象者に準ずる |
受講料 |
3,000円(税込) |
※本講座のお申込期限:2月29日(木)
◆お申込停止についてのご案内
グリーフケア講師養成講座にご興味を持っていただきありがとうございます。
お申込多数につき、現在「プレ講座・本講座」ともにお申込を停止しております。
キャンセルなど、定員に空きが生じた場合募集再開のご案内を本ブログおよびリヴオンのFacebookにて行っていきます。また募集再開時にお申込をいただいた方については、プレ講座の内容を動画にて視聴することが応募の条件となりますので、ご了承ください。
日程とプログラム
講 | 会場 | 日時 | 内容 |
1 | 現地・関西 | 3月12日(火)10:00~16:00 | オリエンテーション |
2 | オンライン | 4月2日(火)18:00~20:30 | <学ぶ>グリーフの基礎 |
3 | オンライン | 4月18日(木)18:00~20:30 | <伝える>グリーフの基礎 |
4 | オンライン | 5月1日(水)18:00~20:30 | <学ぶ>グリーフのプロセス |
5 | オンライン | 5月14日(火)18:00~20:30 | <伝える>グリーフのプロセス |
6 | オンライン | 5月28日(火)18:00~20:30 | <学ぶ>喪失後の課題とグリーフサポート |
7 | オンライン | 6月11日(火)18:00~20:30 | <伝える>喪失後の課題とグリーフサポート |
8 | オンライン | 6月26日(水)18:00~20:30 | <学ぶ>グリーフワーク |
9 | 現地・東京 | 7月7日(日) 7月8日(月)※ 10:00~16:00 |
<伝える>グリーフワーク&<学ぶ>セルフケア |
10 | オンライン | 7月22日(月)18:00~20:30 | <伝える>セルフケア |
11 | オンライン | 9月2日(月)18:00~20:30 | <学ぶ>私達ができること |
12 | オンライン | 9月17日(火)18:00~20:30 | <伝える>私達ができること |
13 | オンライン | 10月15日(火)10:00~16:00 | 学習発表会Ⅰ - オンライン - |
14 | 現地・東海 | 11月9日(土)10:00~16:00 | 学習発表会Ⅱ - 現地- |
※ 第9講の現地開催は、同内容のプログラムを同会場にて2回実施する予定です。
◆ オンラインの回について
・ミーティングアプリ「Zoom」を使用します。
・オンラインは「18:00~20:30」が開催時間となりますが、第13講のみ「10:00~16:00」となっておりますのでお気を付けください。
◆ 現地開催の回について
・開催地域は受講生の皆様の参加しやすさを考慮して変更となる場合がございます。
・会場の詳細はお申込みのメールアドレス宛に追ってご連絡を差し上げます。
・現地開催では「10:00~16:00」が開催時間となります。(※休憩時間を含む)
修了生の特典
・講演や場づくりなどで活用できる資料・教材
「グリーフの定義」「プロセス」など実際にリヴオンが現在講演で使用しているデータをお渡しします。修了生となった後、すぐに実際の現場にて使用いただくことができます。
・「リヴオン グリーフケア 講師養成講座 修了生」という肩書
ご名刺やWEBサイトなど、ご自身のプロフィールに掲載する肩書としてご使用いただけます。また、使用に関してのご報告をいただいた上で団体ロゴを使用いただけます。
・「一般社団リヴオン 認定講師」の受験資格(修了後半年以内まで)
修了生は修了後半年以内まで「一般社団リヴオン 認定講師」となるための受験資格が得られます。
「認定講師」とは、リヴオンの講師として「グリーフケア・サポートが当たり前にある社会の実現」を目指して共に、社会の中でグリーフについて広く認知を広め、学びを届ける存在です。
認定講師は試験と面接を受けていただき、認定の可否が決まります。正式に合格し認定されると、リヴオンのウェブサイトなどに「講師」として掲載の上、行政、学校、医療機関、寺院などから依頼された講演会や研修などの講師を担当することができます(講師謝金・交通費支給あり)
■ 特典:資料・教材の見本
・画像をクリックすると、いくつかの見本がご覧いただけます。
・見本は一例です。実際には本講座で扱う講義パートを網羅した内容になっています。
・実際に配布されるものとはデザインが異なる場合がございます。
講師の紹介
尾角 光美(おかく てるみ)
一般社団法人リヴオン代表理事
2003年19歳で母を自殺により亡くし、翌年よりあしなが活動で病気、災害、テロ等による国内外の遺児らのグリーフケアに携わる。2006年の「自殺対策基本法」制定を機に全国の自治体、寺院、学校での講演、研修で講師を務めるようになる。2009年リヴオンを立ち上げ、母の日プロジェクト、遺児支援など活動をはじめる。2016年より日本財団国際フェローシップのフェロー5期生に選出され、2018年英国ヨーク大学大学院にて国際比較社会政策学修士号を取得。現在はバース大学 死と社会研究センター博士候補生。近著に『なくしたものとつながる生き方』(サンマーク出版)。自分が受けたサポートがこの世の中に当たり前にあるようにと「恩送り」を大事にしている。
「講師」という経験をしてみて…
2006年11月に初めて講演をしてから、17年。講師をつとめながら「『知』がケアにつながる」を実感し続けてきました。グリーフケアというと、世の中では、共感や、傾聴や「寄り添い」ということが強調されがちですが、グリーフについて知ることが喪失を経験してきた人たちの心が癒える場面に何度も出会いました。「安心した自分をずっと責めてきたけれど、安心も自然な感情だと知れて救われる思いでした」とか、「もっとこれを早く知りたかった」という声も多く受け取ってきました。伝えること、広めること、その先に「グリーフケア・サポートが当たり前にある社会」を一緒につくっていける仲間が増えたらとっても嬉しいです。
野田 芳樹(のだ よしき)
一般社団法人リヴオン 講師・ファシリテーター
1990年愛知県生まれ。2012年から3年間、名古屋にある臨済宗妙心寺派の修行道場「徳源寺」にて修行の後、生家である「林昌寺」副住職に就任。中学生時代にいじめを受け、人生の根底に「生きにくさ」を抱える。「生きにくさ」を抱えやすくする一つの道として坐禅に着目。坐禅の呼吸法を多くの人に伝えることで、安らかな心持ちになれる人が一人でも増えることを目指す。リヴオンのファシリテーター養成講座第2期修了生。2016年からいのちの学校や、各種講座でファシリテーター・講師を務める。その他、臨済宗妙心寺派布教師、認定NPO法人おてらおやつクラブ理事なども務める。
「講師」という経験をしてみて…
リヴオンの講演は、場に応じて相応しい内容を考え、チームメンバーでリハーサルや振り返りをして磨き、「みんなが先生・みんなが生徒」のスタンスを大切に聴き手と水平的な立場で行うことを大切にしています。そのため、立場をこえ様々な人と「心の交流」をすることができます。
私は僧侶として大切な方を亡くされたご遺族と言葉を交わす機会も多くあります。リヴオンの講演の学びを重ねたことで、ご遺族と相対する際のあり方や言葉も磨かれてきた感覚があります。ある方は「押しつけがましい話をする人ではなく、和尚さんのように丁寧に向き合ってくださる人に弔ってほしい」と言ってくださり、とても嬉しかったことを覚えています。
この講座を通じ、ご一緒に心の交流をしませんか?
五藤 広海(ごとう ひろみ)
一般社団法人リヴオン 常務理事
1986年岐阜県生まれ。2009年から生家である「光蓮寺」の僧侶として勤め、2016年よりリヴオンのファシリテーターとして「いのちの学校」「僧侶のためのグリーフケア連続講座」などの場作りに関わる。2021年常務理事に就任。「グリーフについて知る」ということが、自分自身や他者の中にあるしんどさを整理し、抱えやすくなるための一歩となると信じ、やさしくわかりやすいお話を心がけてお伝えしています。
「講師」という経験をしてみて…
浄土真宗の僧侶として、大切な誰かをなくされた方に向けての「ご法話」をどのようにすればいいのか、悩んできました。リヴオンでグリーフについて学び、講師として「グリーフについて語る」という場を何度も重ねる中で少しずつ、日々のご法話の中だけでなく日常のふとした会話の中でも「グリーフの知識や情報」を必要とされる方に手渡していくことができるようになったと実感しています。
また、僕からグリーフについてお伝えすることで、初めてご自身の経験について語ってくださるご遺族の方も多くいらっしゃいます。これは僕にとって「これまでは決して見ることができなかった一面を見せていただけた」という驚きとともに、本当に嬉しい体験でした。
グリーフについて語る力を身に着けることで、目の前にいる「ちゃんと出会う」ということができるのではないか、そんな風に思っています。