茨城 お寺からはじまる グリーフサポート連続講座 第3講

こんにちは、佐竹行信と申します。2019年8月26日、ちょうど折り返しとなるグリーフサポート連続講座 in 茨城 第3講の様子をご紹介させていただきます。第3講は水戸市にある浄安寺さんで、「聴く」と「対話」を学ぶをテーマに行われました。

ひとつの円になって日常から学びの場にチェックインをする時間では、「あ」という一言で、今の気持ちを表すということをしました。「あ」の一言で「溜息」や「眠さ」、「元気さ」など、人によって色々な表現がありました。話を聴くときは「言葉そのもの」だけでなく、話し方やトーン、表情等を見て判断しているということを改めて実感致しました。

チェックインの後はホームワークの「セルフケアプラン」をグループごとに共有しました。これは、2人組で相手の「この1年のセルフケアの計画」を聞いてその内容をA4紙に見やすい形にまとめたものです。話の内容を共有した後は、ペアの相手にプレゼントしました。

次に1つ目のワーク、「共感ワーク」を行いました。共感ワークではこの時間の話題提供者を1人決めて「悲しかった」話にをしてもらいます。その話しに対して聞き役の人達は、あらかじめ配られた紙に書かれている内容に即したお返事を考え、相手に伝えるということを行いました。例えば私は「一方的に伝える:何をすべきか命令口調で」という役割でした。実際そのようにしたので、当然共感はしてもらえませんでした。聞き役の人のお返事に対して話題提供者はどう感じたのか、「共感してもらえた」と感じたのか?ということに取り組みながら、プログラムは進んでいきました。

次に行ったのは、「ロールプレイを通じて学ぶ」というワークでした。3人1組で遺族・僧侶・観察者の役割に分かれ、ロールプレイを行いしました。ロールプレイとは、現実に起こりうる場面を想定し、それぞれが役割を演じることで疑似的な体験を出来るといったワークになります。ここで用意されていたシナリオは、「自死で夫を亡くした、子どものいる妻との49日法要」と「子どもを交通事故で亡くした、父との1周忌法要」の2つでした。
どちらにしても自分にとって非常に重い内容で、僧侶・遺族を演じるのは大変でした。しかしその大変な中でも「ままに聴く」ということの重要性を、身をもって学ぶことが出来ました。

最後にはワークを通して感じたことを、講義を通して再度確認をしながら学ばせていただきました。私はこのグリーフサポート連続講座を通して、色々な技術を獲得出来ると期待
をして参加させていただいていました。そして今回も「わたしを主語にする」ことや「沈黙の力」など、色々な技術も学ばせていただきました。

しかしながら「スキル(技術)」よりも「あり方」が重要であるということを改めて気付かせていただきました。技術が無くても、自分の全身をつかって相手の話に向かい合う、それこそが重要であると学ばされました。そして「絶対の正解は無い」からこそ、どうしたらいいのかとの「問い」と一生向き合っていくこと、それが大事なのだと感じました。あと2回の講座でも、また色々な技術を学ばせていただく事があると思います。しかしながらそれだけに傾倒するのではなく、自身の聴くあり方を忘れないように学んでいきたいと思います。