秋山智です。北海道で僧侶をしています。
9月4日に東京の泊船軒で開催された、いのちの授業講師養成研修の第4回のことをお伝えします。
この日最初の「いのちの授業」を広げ深めていく時間では、いのちの授業で使われるスライドの中から「自己紹介」、「いのち=生+死」、「グリーフワーク」、「価値観=大切にしているものの考え方」の4つのスライドを抜き出して、参加者それぞれが関心があるスライドを選びグループに分かれました。
それから、10分間話さないで、スライドから湧いてくるイメージを絵筆やペン、色鉛筆や色紙などで描いて、グループで表現する時間を持ちました。10分経った後は、書いたことをグループ内で言葉を使ってシェアして、テーマについてやり取りしました。
次に、会場内を回って、それぞれのグループの作品を元に、大事だなと思ったこと、問いや違和感などを、授業の中で話す時のことを意識しながら共有していきました。
私自身は「グリーフワーク」のスライドのグループにいたのですが、祈りから伝わっていくことを表現したり、ただ泣いていた自分を思い出したり、また、グリーフワークの多様性を表現したなどの声が聞かれました。
言葉ではうまく伝えられないこともあるけれど、絵を通して柔らかく温かく伝わってきたと感じます。
読み聞かせの時間では、好きな小説をもとに紹介する形で原稿を作ってきた人、絵本を読む人、淡々と読む人や感情を込めて読む人、私自身もあまり絵本の読み聞かせを聞く機会は少ないので、自分とは違った考えで読んでいく、多様な読み方が新鮮で面白かったです。
フィードバックに入っていた、ちーちゃんが絵本の読み聞かせを得意としていたので、読み聞かせのポイントとして、表紙や背表紙、そして見返しのページも作者の意図によって色が選ばれているので、しっかり見せることや、本をめくる時の指の置き方なども聞くことができました。
お昼休憩の時には、プチレクチャーとして、喉頭原音について、ひろくんが講師となって実践を交えながら教えてくれました。
時折、冗談を交えながら話すひろ君の話は聞きやすく、これまで発声法を意識することは無かったので、とても興味深い内容でした。
喉頭原音を出すにはゲップの音がわかりやすいとのことで、ひろくんが用意してくれた炭酸飲料を飲みました。
が、この後に、模擬授業で話す予定が控えているのに、炭酸飲料を飲むなんて…と、普段から人前で話す時は炭酸飲料避けるクセがある私としては、だいぶ真剣に思案していたのですが、周りの勢いと、ひろくんの軽快な語り口と、湧き起こる好奇心には勝てず、私も飲んで参加しました。
休憩後は15分間の模擬授業の時間です。
それぞれのグループに分かれて、実際のいのちの授業で行われる45分間の内容の中から、今回、自分が話したい箇所を抜き出して、他の参加者の前で話します。
前日行なった模擬授業と同じ箇所を選んで、前日よりも内容を深めていく人や、違う箇所を選んで幅を広げていく人など、それぞれに一人ひとりのやり方で模擬授業が行われていきました。
ほとんど前日と同じメンバーで行われていたため、前日の模擬授業の時のフィードバックが反映されていることが、聞いている側にも伝わってきました。
前日からの短い準備期間の中で、それぞれの参加者の熱が伝わってくるのを感じる時間でした。
事前に準備していた中では気がつかなかったことも、実際に話してみて、また、フィードバックを受けて気づかされることもあると思えたのは大きな収穫です。
第4回の対面研修について、強く記憶に残っているところを中心に文字にしましたが、研修の様子は伝わったでしょうか。
2日間に渡って行われた第3回、第4回の対面研修は、それまでのオンラインでの研修とはまた違って、参加者や場を作ってくれた人たちの熱を直接感じ取ることができる場でした。
研修からの帰り際に、共に北海道から参加していた仲間が、このメンバーで集まるのはこれが最初で最後かもしれないねとポツリと話したのが印象に残っています。
いのちの授業の講師認定試験が少しずつ迫ってきました。この研修で学んできたことを、活かしていきたいと考えています。