2024年7月7・8日、東京にて「グリーフケア講師養成講座」、第9講が終了しました。
今回報告させて頂く荒谷直美と申します。リヴオンでは‘なおぴぃ’と呼ばれています。私はリヴオンの「母の日プロジェクト」の参加者の一人で、これまで8回ほど、文集に寄稿してきました。その中で、自分のグリーフと向き合いながら、さらに、リヴオンの‘ありのままの心を大切に’という視点に出会い、自分が抱えるグリーフに変化を感じてきました。また、先に受講したリヴオンの「グリーフケア基礎講座」からは、あらためてとても学ぶことが多く、もっと早くこのような講座を受けていたらとの想いもあり、リヴオンが発信することを、一人でも多くの人に知ってもらいたい、届けることができればとの想いで今回受講しています。
グリーフケア講師養成講座」は殆どがオンライン受講ですが、今回は初回の大阪に次いで、東京にて対面での受講でした。ただ、2日間、2つのグループに分けての受講でしたので、受講者全員とお会いできないのは少し残念でした。それでも対面ならではの温かさを感じられるとても貴重な会となりました。
今回は2回分の講座を1日で行うため、前半は「グリーフワーク<伝える>」、後半は「セルフケア<学ぶ>」でした。ここでは後半について、ご報告致します。
まず、「セルフケア」について、ファシリテーターのてるみん(一般向け)と杏さん(僧侶向け)のお二人から摸擬講演を聞きました。その後、受講生全員で気づきや学びを共有しました。
対象が異なるため、当然アプローチの仕方に違いはあるものの、『セルフケア(=自分自身を大切にすること)が、自他ともにグリーフに向き合っていくための土台として重要である』ことが共通して語られ、そのことを実感と共にいかに伝えられるかが、「伝える」際の課題だと感じました。また、てるみんは、‘寝るまでに自分にしてあげたいセルフケアは?’、杏さんは‘自分を大切にしている時間とは?’という問いかけをされ、どちらも聴いている側が、自分に意識を向け、自分事としてセルフケアをとても捉えやすくなるように思いました。問いかけの仕方やタイミングにも工夫が必要だと感じました。
さらに、杏さんが、‘自分もセルフケアは苦手ですが・・・’と前置して話され、セルフケアができている、できていない、また自分を大切にできないとダメという視点を超えて、伝えていくことも大事だと気付きました。自他ともに、グリーフに触れることはとてもエネルギーを要し、自分自身にも影響がでることがあります。だからこそ、セルフケアが必要だと思うのですが、つい日常に追われ、自分のことをないがしろにしてしまいがちです。二つの講演から、自分の心と体を労り、整えることの大切さを学び、日ごろから自分が心地よいと感じる状態を意識してみようと思いました。
また、対面ならではのSome work(お楽しみ)として、台本による言葉の実験が行われました。同じ内容の台本を、受講生が2人づつ、声の大きさ、調子、トーン、体の向き、など設定を変えて、読んでいきます。そして読んだ側も聴いた側も、感じ方、受け取り方の違いを観察し共有しました。受講生皆が真剣に、そして楽しく取り組めたとても熱い時間となりました。この実験で、まず伝える側の状態や心のあり方が‘声’や‘体’に現れるということ、さらに、声の大きさなどの設定を変えるだけで、伝わり方も随分異なることを体感しました。伝える側は対象や状況によって、気遣うこと、大切にしたいこと、あり方などを踏まえた上で届けていく必要があることを学びました。
最後に、なくてはならないチェックアウト、お題は「今の自分を‘身体の動き’で表すと?」でしたが、これも対面ということで、皆さんの動きや表情が直接伝わり、いつもの数倍?それ以上?受け取るものがあったように感じられました。
今回は1日という長い時間での講座でしたが、ファシリテーターと受講生が一体となり、そして皆が同じ想いに向かっている熱量をリアルに感じとることができ、沢山の学びを持ち帰ることができた気がしています。今回の学びと想いを引き続き、維持しつつ、次なる学びへと繋げていければと思います。ありがとうございました。