グリーフケア講師養成講座第9講(前半)のレポートを担当します直井知枝(とも)と申します。
現在、リヴオンで事務局を担当しています。
リヴオンとの出会いは、母の葬儀で、ご住職からリヴオンの「大切な人をなくした人のための権利条約」をいただいたことでした。コロナによって母と会えなくなり、もう一度一緒に過ごしたいという願いが叶わぬまま迎えた母との別れに、権利条約の一つひとつの言葉が、自分で息をすることを思い出させてくれました。
この権利条約をつくってくれたリヴオンでいつか学びたいと思っていましたが、その願いが叶い、この講座を受講しています。
第9講は受講生にとって特別な回でした。
以前のレポートにもあるように、この講座は<学ぶ>と<伝える>を交互におこない、<伝える>の回は受講生一人ひとりの実践の場です。これまではオンライン上でおこなってきましたが、第9講は、都内に集合して、対面で<伝える>ができる貴重な機会です。
当然ですが、対面では、目の前に自分の講座を聞いてくれる仲間がいます。
自分がどこに立ち、視線をどのように送ったらいいのか、これまでのオンラインとの違いに戸惑いながらのスタートとなりました。プロジェクターに映し出された資料もパソコンに映すものとは随分違って見えます。大きく映す資料であることを意識せずに作った後悔も襲ってきます。
でも少しずつ楽しくなっていきました。その場の温度のようなものや、自分の言葉がどのように届いているのかがオンラインよりもはっきりわかります。
それらが自分にとって喜ばしいものでも残念なものでも、起きていることがありありと感じられることがとても面白い!
終わってみての第一声は「楽しかった」だったと記憶しています。
それはここまで一緒に学んできた仲間や見守ってきてくれたファシリテーターが居てくれたからこその感情ですが、講師を目指している自分にとって、これからをきっと支えてくれるであろう大切な時間となりました。
他の受講生の<伝える>も、オンラインよりもその人が感じられて、そこに惹きつけられ、前のめりになって聞いている自分がいました。
そして、この経験を通して、オンラインでの<伝える>の難しさも実感をもって感じました。
これまでオンラインでは得られなかった対面でのこの実感を、どうしたら感じられるようになるのか、この対面研修で学ぶ前まではあまり意識していなかった課題も見えてきました。
オンラインと対面とどちらも経験でき、どちらからの学びもあり、そしてそれらが交差することで学びが深まる、なんて考えられたプログラムだろうと感心すると同時に、ここからできるだけ多くを学ぶぞと熱くなった回でもありました。
休憩時間などで何気にできるお喋り、その中から知れる仲間の知らなかった一面、たわいないことにおきる笑い、そして距離がまた近くなる感覚…そんな対面講座ゆえの喜びも味わいました。
私たちはこれから10月と11月の学習発表会に向けて自分の<伝える>をつくり上げていきます。この対面研修での学びもまた、そこに向けて深めていきたいと思います。