こんにちは。マインドフルネス ファシリテーターの内田範子です。
私は去年の夏から東京でスタートした、マインドフルネス基礎連続講座〜グリーフケアの学びに重ねて(全8講)の講師を務めさせていただきました。
7月29日に第8講(最終講)が開催され、学習発表会と修了式を含む全カリキュラムを終了することができましたので、ご報告いたします。
途中コロナの影響で 講座が延期になってしまい、その後ウェブ開催に切り替える等の工夫をして継続し、結果丸々1年という長いプログラムとなってしまいました。しかし、受講生の皆さんからは、期間が長かった分学びも受講生同士の絆も深まり結果良かったというお声も聞くことができ、振り返ってみるととても充実した1年間でした。
マインドフルネスとは、「今ここに気づく力」を意味します。本連続講座では、マインドフルネスを全く実践されたことの無い方にもわかりやすいように、そもそもマインドフルネスとは何なのか、欧米を中心に1970年代にマインドフルネスブームが生まれ、近年ビジネス、教育、医療、福祉など様々な分野で取り入れられるようになった背景を、始めの2講で 丁寧にご紹介しました。そして、講座の中盤では日常生活や人生のあらゆる場面で活用できるマインドフルネスの概念や実践を紹介しました。講座の後半ではグリーフとマインドフルネスの関係性に触れ、他者との関係性の中で、マインドフルにグリーフを分かち合うことの価値を実践しながら学びました。
今回の連続講座全8回の内容はこちらです。
第1講:マインドフルネスの基礎(1)
第2講:マインドフルネスの基礎(2)
第3講:日常に活かすマインドフルネス
第4講:痛みや不快な感覚とつながる
第5講:感情と思考
第6講:慈悲のマインドフルネス
第7講:関係性のマインドフルネス
第8講:まとめ(学習発表会・修了式)
私はマインドフルネスを指導する中で、個人の実践を重ねていくうちに現れてくる「気づき」を他者と分かち合い、そのつながりを通してさらに生まれる気づきの連鎖=『関係性のマインドフルネス』を最も大切にしていています。
気づきのプロセスの中で身体や心の中に生まれるスペースが、グリーフや生きづらさをありのまま見つめることを可能にし、つながりによって生まれた温かさが、苦しみに対して優しい眼差しを向ける手助けをしてくれます。
マインドフルネスの実践はどれもシンプルですが、「気づく力」を培うためには積み重ねが必要で、忍耐力や根気も求められますので、1人で継続することはなかなか難しいです。しかし、今回の連続講座では定期的に仲間と一緒に実践する機会がふんだんにあり、会えない時でも同じ経験を共有しているというつながりを感じられたことが、 継続を可能にしたというご感想もいただきました。「共に実践すること」が継続するうえでとても 有効であると改めて実感することができました。
第1講の微笑ましいショット。素敵なウェエルカムボードと共に、これから始まるワクワクでいっぱいなひと時です。 この時は丸々1年かかるとは想像していませんでした。
境内で歩く瞑想
みかんを使った食べる瞑想
心で聴き心で話す、マインドフルな分かち合い。
マインドフルネスとグリーフについて、てるみんからのシェアリング。
最終講の学習発表会の内容は本当に素晴らしく、感動感激の嵐でした。受講生の皆さんお一人お一人が1年かけて丁寧に重ねてきた実践の成果を存分に発揮してくださり、講師の私が逆に皆さんから学ばせていただく有難い時間となりました。スライドや紙芝居を使ったり、思いのままに深く語ったり、皆さんそれぞれのスタイルで学びの振り返りを発表してくださいました。
最終講では 勝林寺のご住職で本講座の受講生でもあった充栄さんに、念願の坐禅指導を行っていただき、日本で古くから大切に伝えられてきた深い気づきの実践を味わうことができました。
最後はソーシャルディスタンスをとっての終了証書授与式。
境内に美しく咲いていた古代蓮の花びらで、願いのこもったキャンドルを囲みました。
ソーシャルディスタンスな集合写真。皆さん1年間、本当にお疲れ様でした。そして素晴らしいご縁をありがとうございました。また安心して濃厚接触できる日が早く来ますように。
今後も多くの方に、マインドフルネスを学び実践することが、グリーフを「ままに」、大切に感じることをより具体的にし、グリーフを抱きながら歩んでいく道のやさしいお供として役立てていただけたら幸いです。
今回会場として毎回温かい場をご提供くださった勝林寺さんにも心から感謝いたします。ありがとうございました。